Blog矯正BLOG

【前編】ワイヤー矯正と虫歯リスク ― 知っておきたい注意点と予防法

2025年9月14日

こんにちは
武豊町のとみ歯科クリニックです(#^^#)


歯並びを整える矯正治療は、見た目の美しさだけでなく、将来的な虫歯や歯周病の予防にもつながります。
一方で「矯正中は虫歯になりやすいのでは?」と心配される方も多いのではないでしょうか。
実際、矯正装置の種類によって虫歯リスクは変わってきます。

代表的な矯正方法である 「ワイヤー矯正」「マウスピース矯正」 は、それぞれに特徴と注意点があり、虫歯リスクとの関係も異なります。

このシリーズでは、前編で ワイヤー矯正と虫歯リスク、後編で マウスピース矯正と虫歯リスク を詳しくご紹介し、両者の違いを比較していきます。
矯正を検討されている方が、自分に合った方法を考える参考になれば幸いです。



歯並びを整える矯正治療は、見た目だけでなく将来の虫歯や歯周病予防にも大きな効果があります。しかし、矯正装置をつけている期間中は「虫歯になりやすいのでは?」と不安に思われる方も少なくありません。

今回は、矯正治療の中でも歴史が長く、広く行われているワイヤー矯正と虫歯リスクについてご紹介します。



ワイヤー矯正で虫歯リスクが高まる理由
ワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着し、ワイヤーで歯を少しずつ動かしていきます。
この装置があることで、どうしても食べかすや歯垢(プラーク)がたまりやすい環境になります。

特に注意が必要な点は以下の通りです。

  1. ブラケット周囲の清掃が難しい
     ブラケットの上下には食べかすが溜まりやすく、歯ブラシが届きにくい部分です。
  2. ワイヤーと歯の隙間
     細いワイヤーの周りに歯垢が付着し、磨き残しが発生しやすくなります。
  3. 唾液の流れが阻害される
     装置があることで唾液の自浄作用が弱まり、虫歯菌が活動しやすい環境になります。

ワイヤー矯正中の虫歯予防の工夫
「矯正中に虫歯になったらどうしよう…」と心配される方も多いですが、実際には正しいケアを行えば虫歯を予防することは十分可能です。

予防のポイントは次の通りです。
  • 歯ブラシは毛先の小さいタイプを選び、ブラケットの上下を意識して磨く
  • 歯間ブラシやフロスを使い、ワイヤーの下や歯と歯の間を清掃する
  • フッ素入りの歯磨き粉や洗口剤を取り入れて歯の再石灰化を促す
  • 定期的に歯科医院でクリーニングを受け、セルフケアで取りきれない汚れを除去する

ワイヤー矯正を選ぶメリットと注意点(虫歯の観点から)
虫歯リスクは確かに上がりますが、ワイヤー矯正には次のような利点もあります。
  • 適応範囲が広い:複雑な歯並びや噛み合わせの問題も改善できる
  • 治療の確実性が高い:長年の臨床実績があり、仕上がりに安定感がある
  • 虫歯を防ぐ工夫がしやすい:装置を固定するため、装着忘れがなく清掃指導もしやすい

一方で、「装置の周囲に汚れがたまりやすい」というデメリットを理解し、日々のケアを丁寧に行うことが大切です。


まとめ
ワイヤー矯正は、見た目や噛み合わせを整えるだけでなく、将来的に虫歯や歯周病を予防する効果も期待できる治療です。ただし、治療中は装置によって清掃が難しくなり、虫歯リスクが一時的に高まる点を忘れてはいけません。
大切なのは「矯正をしながら虫歯を防ぐ」という意識です。毎日のブラッシングの工夫と定期的なプロケアで、安心して矯正を進めていきましょう。

次回の【後編】では、近年人気が高まっているマウスピース矯正と虫歯リスクについて詳しくご紹介します。

 

ページの先頭へ