こんにちは
武豊町のとみ歯科クリニックです(#^^#)
矯正後に“戻る”って本当?
「矯正が終わった!これで完全に歯並びは固定された!」……そう思ってしまう方は、実はとても多いんです。でも、歯列矯正にはもうひとつの大切な期間があることをご存じでしょうか。
それが 保定期間(リテーナーを使う期間) です。
今日は「矯正後に歯並びが戻るって本当?」「リテーナーってどれくらい大事なの?」と不安な方に向けて、忙しい社会人でも実践できる保定のポイントを分かりやすくお伝えします。
■ なぜ矯正後は歯が“戻ろうとする”のか?
矯正で動かした歯は、周りの骨や歯茎が完全に安定するまで時間が必要です。
特に矯正直後の歯は、新しい場所に“とりあえず並んでいる”だけで、まだグラグラしやすい状態。身体は元々の位置に戻そうとする働きが強く、これを 後戻り と呼びます。
後戻りの大きな原因は以下の3つ:
- 歯を支える骨が安定していないため、元の位置に戻りやすい
- 舌・頬・唇のクセが以前のままで、歯に押す力がかかる
- 生活習慣(片側噛み・食いしばり・姿勢など)の影響
そのため、矯正後は 「歯を動かす期間より、保定期間の方が大事」と言われるほど重要なんです。
■ 保定期間ってどれくらい必要?
「矯正していた期間と同じだけ保定が必要」と聞いたことがある方も多いかもしれません。これは昔からある目安として広まった説明で、たとえば矯正に2年かかったら「保定も2年くらい続けてね」という意味で使われています。
ただし、近年ではより正確に次のように考えられています。
・最低1年は必須
矯正直後は、歯を支える骨(歯槽骨)がまだ柔らかく不安定です。新しい位置で骨がしっかり固まるまで、最低1年はリテーナーが必要。
・一般的には2〜3年で安定しやすい
骨や歯茎がゆっくりと新しい噛み合わせに適応するのに、2〜3年かかると言われています。この期間をしっかり保定することで後戻りのリスクが大きく下がります。
歯は一生動き続けるため、できれば夜だけでも続けていくのが安心。忙しい社会人の方でも続けやすい習慣です。社会人は仕事のストレスや食いしばりが強くなりやすいため、後戻りのリスクが高い傾向があります。

■ 忙しい社会人でも続けやすい保定のコツ
① “寝る前に入れる”を習慣化する
スマホのアラームや、歯磨き後に置く定位置を決めると忘れにくくなります。
マウスピースタイプのリテーナーなら薄くて軽いので、睡眠時の邪魔にもなりにくいのが魅力。
② 職場に持ち歩く必要はなし
日中装着が必要と指示された方以外は、基本的に持ち歩き不要。
「外で汚れたらどうしよう」「失くしそう…」というストレスも減らせます。
③ “たまに入れて違和感チェック”が大事
もし数日入れ忘れてしまって「少しきつい」と感じたら、それは後戻りのサイン。
その場合は数日間しっかり装着して安定させましょう。
④ リテーナーの洗浄は“ながら習慣”で
朝の準備中に浸け置きするだけで十分。忙しい社会人でも続けやすいポイントです。
■ リテーナーを使わないとどうなる?
- 前歯が少しずつ重なってくる
- 噛み合わせが変わり、顎が疲れやすくなる
- 歯磨きがしにくくなり、虫歯・歯周病のリスクが上がる
「気づいたら前より並びが悪くなってた…」というケースは、保定をやめた方にとても多いトラブルです。せっかく時間もお金もかけて整えた歯並びだからこそ、“維持する”ことが本当のゴール です。
■ 保定期間は「第二のスタート」。無理なく続けていきましょう
矯正治療を終えた社会人の方にとって、保定期間は負担に感じるかもしれません。でも、毎日長時間つけるわけでもなく、ちょっとした習慣づけだけで十分に後戻りを防ぐことができます。
・最近リテーナーをつけていない
・つけると少し痛い、きつい
・歯並びに変化を感じる